インドへ行くのに「お腹を壊さないか心配」という人は多いでしょう。
「下痢は旅行者の通過儀礼」と言われるほど、多くの日本人がインド旅行でお腹を壊しています。
とはいえ、一度も下痢にならない人もいます。事実、僕は8日間の旅行で一度も下痢になりませんでした。
下痢になるかは人によると思います。下痢の原因を知ってしっかり対策をしておけば、インド旅行でもお腹を壊さずに済むでしょう。
インド旅行で下痢になる原因、するべき対策、事前に準備しておくことについてお話します。
下痢の原因
インドで下痢になると「何かヤバイ病気をもらったんじゃないか?」「食中毒じゃないか?」と不安になりますよね。
しかし、細菌感染による下痢は生水や生ものを口にしないことでほぼ防げるので、しょっちゅうなるものではありません。
ほとんどの原因は慣れない食事や旅の疲れによるものです。
インド旅行で下痢になる主な原因を紹介します。
慣れない食事
インドでお腹を壊す原因の多くは、慣れない食事によるものです。
これは細菌性のものではありません。食べ過ぎたり水が変わったりすることによる下痢で、いわゆる「普通の下痢」です。
インド料理は香辛料がきつかったり油っこかったり、日本では食べ慣れない料理が出てきます。これが胃腸の負担になるんです。
日本人がなるのはほとんどがこの「普通の下痢」でしょう。
普通の下痢は消化の良い食事を採って1~2日休んでいれば治るので、さほど心配する必要はありません。
胃腸の弱い人なら防ぎようがないので、食べ過ぎないことやスパイスの効いた食事ばかり続けないよう気をつけましょう。
旅の疲れ・ストレス
インドの環境は過酷です。夏の暑さや雨季の湿気など、普通に旅していても体力を消耗します。
さらにどこへ行っても人が多く、詐欺やぼったくりにも注意しないといけません。
そういった疲れやストレスが下痢の原因になることがあります。
疲れやストレスは免疫力を下げるので、病気にもかかりやすくなります。
せっかくの旅行で身体を壊さないためにも、スケジュールには余裕を持たせるようにしましょう。
細菌性胃腸炎
感染症による下痢は細菌性胃腸炎と呼ばれています。通常の下痢と違い38度以上の高熱や、一日10回以上の下痢に襲われたりするのが特徴です。
原因は大腸菌、赤痢菌、チフス菌、ブドウ球菌などで、病状によっては通院や治療が必要になります。
症状がひどかったり「おかしいな」と感じたときは、ただちに現地の病院を受診するようにしましょう。
ただし、これらの感染はめったにあるものではありません。
細菌性胃腸炎の細菌は熱に弱いので、生ものを口にしないことや手をよく洗うことで防げます。
なので、重症にならないためにも、旅行中はしっかりと予防策をとっておくことが大切です。
現地での対策
インド旅行ではどんな人でも「普通の下痢」ぐらいにはなるものです。
だからといって何も食べないわけにはいかないですからね。要は重症になる細菌性胃腸炎さえ防げばいいんです。
重症にならないためにも、旅行中に気をつけておくことをお話します。
生水は飲まない
海外旅行では当たり前のことですが、生水を飲んではいけません。必ずミネラルウォーターを飲みましょう。
インドではいたるところでミネラルウォーターが売られていて、1リットルのペットボトルが20ルピー(約36円)ほどで買えます。
ただし、中にはペットボトルに水道水を入れて売っている店もあるので、買ったときはキャップが未開封かチェックするようにしましょう。
ホテルの部屋にある水の入ったポットも飲まない方が安全です。
生水がダメといっても、水の中に毒が入ってるわけではありません。
お風呂やシャワーの水は浴びざるを得ませので、あまり神経質になりすぎなくてもいいでしょう。
うがいや歯磨きにはミネラルウォーターを使った方が安心ですが、僕は口をゆすぐ程度なら水道水でも問題ありませんでした(ただし水道水は独特な臭いはします)。
生ものを避ける
食事は生ものを避けて火の通ったものを食べるようにしましょう。
カレーやナンは火が通ってるから安全です。
注意しておきたいのはサラダなどの生野菜です。生野菜は洗うときに細菌が付着することがあります。
トマトやキュウリなど皮をむかない野菜・フルーツは、生のままで食べないようにしましょう。
逆に、バナナやオレンジなどの皮をむく野菜・フルーツは食べても大丈夫です。
屋台や露店を避ける
街中の屋台は決して衛生的とは言えません。屋台や露店での食事はお腹を壊すリスクが高くなります。
とはいえ、屋台は旅の楽しみの一つ。来たからには現地の人に混じって食事を楽しみたいですよね。
なので「食べるな」とは言いませんが、ここでもしっかり火の通ったものを選ぶようにしましょう。
温かいチャイは安全ですが、冷たいラッシーはやめておいた方が無難です。
また、移動日など倒れたら困る日の前日は屋台で食べない、と決めておくのもいいでしょう。
手を拭く
食事前に手を拭くのも対策の一つです。
インドではナンなど手づかみで食べることが多いので、手から口に細菌が入ることがあります。
なので、ウエットティッシュや除菌シートは必須。食事前には必ず手を拭くようにしましょう。
お腹を壊したときの対処法
インドでの下痢はある種の洗礼みたいなもの。多くの旅行者がなってしまいます。
お腹を壊したときは無理をせず、休息するようにしましょう。お腹を壊したときの対処法を紹介します。
こまめな水分補給
下痢が続くと体から水分が失われます。脱水症状にならないためにも、こまめな水分補給をしましょう。
下痢のときはミネラルウォーターよりも経口補水液やスポーツドリンクの方が有効です。
粉末状のポカリスエットなら荷物にならないので、持参しておくのがおすすめです。
消化の良いものを食べる
お腹を壊したときは脂っこいものは控え、消化の良いものを食べましょう。
とはいえインド料理は油を使った料理が多く、胃腸に優しい料理はほとんどありません。
なので、日本からインスタントの味噌汁や缶詰などを持参しておくといいでしょう。
こういった日本食はインド料理に飽きたときにも重宝します。僕も旅行3日目で食べましたが、持っていって正解でした。
病院で診療を受ける
熱が出たり下痢がいつまでも治らないときは、早めに現地の病院で診療を受けましょう。
インドの大きな病院では外国人用窓口を設けているところもあります。
外務省ホームページには24時間対応で診察してもらえる病院の一覧が載っているので、いざというときのためにも確認しておいてください。
また、腸チフスやパラチフスは潜伏期間が1~2週間あり、帰国後に発症することもあります。
帰国後も油断せず、体調がおかしいときはすぐに医療機関で受診するようにしましょう。
旅行前に準備しておくこと
下痢になったり病気になったときのためにも、インド旅行に行く前には準備をしっかりしておきましょう。
旅行前に準備しておきたいことをお話しますね。
薬を用意する
インド旅行でお腹を壊したときの薬は必需品です。かぜ薬とともに用意しておきましょう。
細菌性の下痢では無理に下痢を止めるよりも、菌を体外に出してしまった方が早く治ります。
正露丸やストッパなどの下痢を止める薬よりも、ビオフェルミンのような整腸薬がおすすめです。
海外旅行保険に入る
病気になったときに頼れるのが海外旅行保険です。保険に入らず海外で診療を受けると、全額が自己負担になってしまいます。
インドでは病気になるリスクが高いので、必ず海外旅行保険には入っておきましょう。
たいていの保険には近くの病院を紹介してくれたり、医師と通訳してくれる24時間のサポートコールがついています。
体調の悪いときの日本語でのサポートコールはとても重宝します。いざというときの安心料と思って入っておきましょう。
予防接種はいらない
病気が不安な人は「予防接種も受けとかなくちゃ」と思われるかもしれません。
しかし、短期のインド旅行で予防接種を受ける必要はほとんどありません。
外務省では予防接種を推奨しているものの、費用や手間を考えると現実的ではないんです。
予防接種について知りたい人は、下記の記事を読んでおいてください。
このように、インドではあなたも下痢になるかもしれません。しかし、きっちり対策しておけば大丈夫です。
心配しすぎては美味しい料理も味わえないですからね!
対策だけはきちんとして、旅行を楽しんでいきましょう。
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