リキシャ

インドの移動手段の定番はリキシャです。

リキシャとはオート三輪や自転車の後ろに幌と荷台をつけた小型の乗り物のこと。

タクシーよりも台数が多く小回りがきくので、インド旅行には欠かせない存在です。

日本ではなじみのない乗り物ですが、リキシャの語源は日本の「人力車」。

第二次世界大戦前に日本から輸入された「人力車」が由来になっているんです。

「リキシャー」または「リクシャー」とも呼ばれ、東南アジアでは「トゥクトゥク」とも呼ばれています。

リキシャの運転手を「リキシャーマン」もしくは「リクシャーワーラー」といいます。

観光に便利なリキシャですが、トラブルが多いのも確か。

ぼったくられたり、目的地へ行ってくれなかったり、違う場所へ連れて行かれたりすることもあります。

なので、リキシャの乗り方や料金相場は事前に把握しておきましょう。

ポイントさえ押さえれば、何も危険なことはありません。料金交渉もやってみると意外とカンタンです。

リキシャを乗りこなせれば、インドの旅が一気に快適になりますよ。

リキシャの乗り方・料金相場・乗っている間の注意点についてお話しますね。

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リキシャの種類と料金相場

リキシャは大きく分けて2種類あります。

  • オート三輪に座席をつけたオートリキシャ
  • 自転車に座席をつけたサイクルリキシャ

旅行者が利用するのは主にこの2種類です。どちらも事前に料金交渉して乗ります。

それぞれのリキシャの料金相場を見ていきましょう。

オートリキシャ

オートリキシャ

オートリキシャはオート三輪に座席をつけたリキシャです。

都会でも田舎でも、インドのいたるところで見かけます。

インド人は「オート」と呼ぶことが多く、リキシャと言えば基本的にこのオートリキシャのことを指します。

3人乗りが限界だと思いますが、インドではそれ以上ギュウギュウに詰めて乗っている人もいます(笑)。

バイクと同じスピードで走るので、離れたところへも短時間で行けて便利です。

建前はメーター制ですが、メーターで走るリキシャはほとんどいません。乗る前に料金交渉する必要があります。

地域にもよりますが、料金はだいたい1km20ルピー(約36円)ぐらいが相場です。

市内の移動は100ルピー(約180円)前後で交渉すれば、たいていの観光地には行けると思います。

なお、デリーでは営業エリアが決まっているため、営業エリアの外までは行ってくれません。

その場合は地下鉄を利用し、到着駅からあらためてオートリキシャをつかまえるようにしましょう。

サイクルリキシャ

サイクルリキシャ

サイクルリキシャは自転車に荷台をつけたリキシャです。

地方都市や、デリーの中でも旧市街でよく見かけます。

自転車なので近距離の移動に向いています。オートリキシャでは入れない細い路地にも入ることができます。

歩き疲れたときなどは近場でもサッと乗れて便利です。

日本のタクシーのように「近いから乗車拒否」なんてことはありません(笑)。

リキシャーマンは痩せている人が多く、「よくこんな細い足でペダルをこげるなぁ」と思いますが、大人2人なら軽々と運んでくれます。

悪路では揺れるので、座席から落ちないように気をつけましょう。

メーターはないので乗る前に交渉が必要になります。

料金は1km20~30ルピー(約36~54円)ぐらいが相場です。

自転車なので1km以上移動すると時間がかかってしまいます。

遠出するときはオートリキシャをつかまえた方がいいでしょう。

乗り合いリキシャ

乗り合いリキシャ

街中では6人ぐらいで乗る乗り合いリキシャ(シェアリングリキシャ)も見かけます。

1回5ルピー(約9円)ぐらいなので、オートリキシャに乗るよりも安くつきます。

しかし、乗っている人が同じ方面に向かう必要があるし、交渉もやっかいです。

どちらかというと地元民向けの足ですね。

旅行者には難易度が高いので、このタイプのリキシャは避けた方がいいでしょう。

観光地の電動リキシャ

電動リキシャ

タージマハルなど大きな観光地では、電動の乗り合いリキシャが施設の周りを走っています。

こちらは観光用のリキシャで、ずっと同じルートを往復しています。

なので、面倒な交渉は必要ありませんし、ぼったくられる心配もありません。

音も静かで乗り心地は快適です。観光地に向かう時間を短縮したいときなど利用してみるといいでしょう。

タージマハル観光ガイド!行き方・ツアー・見どころ【完全版】

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リキシャの乗り方

おおよその料金を把握したら、いよいよ実際に乗ってみましょう。

ここではリキシャの呼び止め方や料金交渉のしかたを解説します。

呼び止め方

オートリキシャ

駅やホテルの前ではたくさんのリキシャーマンが声をかけてきます。

「ハロー!」「どこ行くの?」「案内してあげるよ」と、うんざりするほど勧誘されるでしょう。

基本的に声をかけてくるリキシャには乗らない方がいいです。

彼らはこちらが慣れてないのをいいことに、高い料金でぼったくってきます。

少し離れたところまで歩いて、流しのリキシャをつかまえるのが賢明です。

ホテルが手配してくれたリキシャでも、そのリキシャーマンが誠実な人かは分かりません。

僕もホテルが呼んだリキシャに高額請求されたことがありました。(>_<)

たとえ信頼できる人が呼んだリキシャでも油断せず、料金交渉をして納得いったときだけ乗りましょう。

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交渉のしかた

リキシャーマン

リキシャを呼び止めたらリキシャーマンに行き先をつげます。

「How much?」と聞くとたいてい料金を言ってくれます。

料金を言わずに「No problem」(気にするな)や「As you like」(お好きに)と言ってくるリキシャには乗らないでください。

やたら安かったりする場合も乗らない方がいいです。

彼らは後から高額な料金を言ってきたりぼったくろうとしてくるので気をつけましょう。

金額は相手の半額ぐらいから切り出してみるといいです。

たとえばこんな感じです。

リキシャーマンリキシャーマン

○○までは100ルピーだ

僕

うーん、50ルピーでどう?

リキシャーマンリキシャーマン

じゃあ80ルピーでどうだ?

僕

70ルピーでどうかな?

リキシャーマンリキシャーマン

じゃあ70ルピーで乗せてやるよ

てな具合で交渉成立となります。

相場が分かってきたら、こちらから値段を提案するのもいいでしょう。

「コンノートプレイス、100ルピー、オーケー?」という感じで提案します。

相手の反応を見て、次に乗るときの参考にするのも手です。

相手が「OK」と承諾したら、それは相場よりかなり高めということです。次はもっと安い値段から交渉しましょう。

相手が「NO」と断ったら、それは相場よりかなり安めということです。少し高めの値段から交渉開始しましょう。

料金交渉は面倒ですが、旅の面白い部分でもあります。

所詮は数十円の差です。あまりギスギスせず「多少損してもいいや」ぐらいの気持ちで挑んでみましょう

その方が旅を楽しめると思いますよ。

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支払いのしかた

目的地についたとき、まれに交渉とは違う値段を言ってくるリキシャーマンもいます。

そんなときは物怖じせず「ノー!ユーセイ○○ルピー!」と言って、お金を置いてその場を離れましょう。

たいてい、追いかけてまでぼったくろうとはしてきません。

追いかけてこなければそれで終了。あなたの主張は正しかったことになります。

また、500ルピーや2,000ルピーなどの高額紙幣は支払いで断られることが多いです。

事前に両替しておき、支払いは10ルピー札やコインで済ませるようにしましょう。

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乗っている間の注意点

リキシャに乗る

リキシャで風を切るのは気持ちいいです。インドの空気を全身で感じることができます。

しかし乗っている間も油断してはいけません。あの手この手でだまそうとしてくるリキシャーマンもいますからね。

リキシャに乗っている間に注意しておくことをお話します。

リキシャーマンの勧誘はきっぱり断る

リキシャに乗るととにかくリキシャーマンは話しかけてきます。

「どこから来たの?」

「おすすめの店でショッピングしていかない?」

「帰りの時間を教えてくれたら迎えに来るよ」

世間話ならいいんですが、たいてい何かしらの勧誘をしてくるので正直ウザいです。

彼らは断っても断っても食らいついてきます。

しつこい勧誘は「No」の一点張り。もしくは無視しましょう。

一見親切そうに見えても、リキシャーマンの提案には乗らないこと。本当に親切な人は自分から提案してくることはありません。

嘘の情報に惑わされない

勧誘ならまだしも、平気で嘘をついてくるリキシャーマンもいます。

「そのホテルはもう潰れたんだ。代わりのホテルを案内してあげるよ」

「その道は通行止めだ。代わりの場所に連れていってあげるよ」

嘘を本当だと思わせるために、「その人の言ってることは本当だよ」と仲間が援護射撃してくることもあります。

「ホテルが潰れた」や「道が通行止め」は、定番の嘘です。

信じるとあれよあれよ法外な請求が発生するので注意してください。

交渉中に少しでも「おかしいな」と思ったら、そのリキシャには乗らないでおきましょう。

街を歩けばリキシャはたくさんいます。わざわざ怪しいリキシャに乗る必要はありません。

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走行中も地図をチェックする

見当違いの場所に連れていかれることはめったにありませんが、念のため走行中も地図をチェックしておきましょう。

地図と風景を重ね合わせれば、だいたいの土地勘が育ってきます。

Googleマップなら現在地が分かり、変なところへ連れていかれそうなときもすぐに気づけます。

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走行中に「おかしいな」と思ったら、止めて降ろしてもらいましょう。

インドはよほど田舎でない限り人通りも多いですし、リキシャもいっぱい走っています。

道行く人に助けを求めれば、大きなトラブルには発展しません。

運転は荒いから気をつける

オートリキシャの運転は非常に荒いです。

シートベルトがないのにガンガン飛ばすし、衝突スレスレで車と車の間をぬっていきます。

サイクルリキシャはデコボコ道だと荷台から落ちそうになることもあります。

運転中に携帯を触っていると衝撃で落としたりするので、携帯操作はできるだけ避けた方がいいです。

Googleマップで地図を見たり、動画を撮ったりしたいのは分かるんですけどね。

実際僕も走行中に携帯触ってましたから。

ゆっくり運転しているときに見るなど、慎重に使ってください。

何回か乗ればすぐに慣れる

リキシャ

旅行に行く前はリキシャの情報を聞くと「ちゃんと交渉できるだろうか」「だまされたりしないだろうか」と不安になりますよね。

でも大丈夫です。何回か乗ればすぐに慣れます。

料金交渉に戸惑うのも最初の1回だけ。回を重ねるごとにレベルアップする自分を感じられるでしょう。

何よりリキシャに乗れば現地の空気を肌で感じられます。

自分がインドの中に溶け込んでいるという感覚、これこそが旅の醍醐味です。

使いこなせば格段に便利なリキシャ。ぜひ活用してインド観光を楽しんでください。

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