インドの入国にはパスポートだけでなくビザが必要です。
日本人はビザなしで入国できる国が多いので、ビザの申請となると戸惑う人か多いんじゃないでしょうか。
実は、インドビザの申請・取得方法はややこしいんです。
それに制度がコロコロ変わるからとてもやっかい! 海外旅行に慣れた人でも自分でするのは結構苦労するでしょう。
正直なところ、一番簡単な方法は代行業者を使うことです。
とはいえ、安く済ませるために自分で手続きしたい人もいますよね。
そこで、インドビザの種類と申請・取得方法をまとめました。おすすめのやり方についても解説します。
インドビザの種類
インドには商用ビザ、就労ビザ、通過ビザなど17種類のビザがあります。
この中で旅行者が取得するのは観光ビザ(TOURIST VISA)です。
一般的に旅行者が持つビザというと、観光ビザのことを指します。
で、インドの観光ビザには「一般ビザ」「アライバルビザ」「eツーリストビザ」という3種類のビザがあります。
取得方法によって次のような違いがあります。
ビザの種類 | ビザの概要 |
---|---|
一般ビザ(ステッカービザ) | インド大使館やインド総領事館で取得する一般的なビザ |
アライバルビザ | インド到着時に空港で取得するビザ |
eツーリストビザ | 事前にインターネットで申請・発給ができるビザ |
結論から言うと、旅行者が一番自分で手続きしやすいのはeツーリストビザです。
まずはそれぞれのビザの中身について解説しましょう。
有効期間ですが、一般ビザは発給日から180日まで、アライバルビザは入国から60日までです。eツーリストビザの有効期間は30日・1年・5年から選べます。
アライバルビザには「入国回数は2回まで」という制限がありますが、一般ビザには入国回数の制限はありません(マルチプル)。
eツーリストビザは有効期間30日だと入国回数2回まで。1年・5年だと入国回数に制限はありません。
(※2019年3月よりeツーリストビザの要件が緩和されて、より使いやすくなりました)
そして日本人の場合、1回の入国での滞在は180日まで認められています。
つまり、一般的な旅行者だけでなく長期滞在者やインド以外の国を行ったり来たりする人も、ほとんどの旅行者はeツーリストビザで事足ります。
また、ビザの種類によって入国できる空港の制限があります。
ビザの種類 | 入国できる空港 |
---|---|
一般ビザ | 制限なし |
アライバルビザ | デリー、ムンバイ、チェンナイ、コルカタ、ハイダラーバード、ベンガルール |
eツーリストビザ | 【空港】デリー、ムンバイ、チェンナイ、コルカタ、ハイデラバード、ベンガルール、ティルバナンタプラム、コチ、ゴア、アーメダバード、アムリトサル、ブッダガヤ、ジャイプール、ラクナウ、ティルチラバリ、バラナシ、バグドグラ、ビシャカパトナム、カリカット、チャンディガラ、コインバートル、グワハティ、マンガロール、ナグプール、プーナ、ブバネシュワール、マドゥライ、ポートブレア
【海港】コチ、ゴア、マンガロール、ムンバイ、チェンナイ |
日本からの国際線はデリーかムンバイに到着するので、こちらもeツーリストビザで問題ないでしょう。
では、それぞれのビザの申請方法、取得にかかる期間や料金、メリット・デメリットを見ていきましょう。
一般ビザ(ステッカービザ)
申請方法 | オンライン申請した後、申請書を東京インド大使館か大阪インド総領事館に持ち込む、もしくは郵送する |
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料金 | 1年:10,830円 2年:21,660円 |
メリット |
|
デメリット |
|
一般ビザは一番汎用性の高いビザですが、申請・取得方法は一番ややこしいです。
申請はオンラインで行った上で東京インド大使館または大阪インド総領事館に出向くか、郵送でやり取りしないといけません。
申請から発給までは最低でも3営業日かかります。
東京インド大使館・大阪インド総領事館での申請受付は平日午前中、受け取りは平日の16時~17時しか行っていません。
遠方の人が申請と受け取りのために2回も行くのは現実的には難しいでしょう。
それに少しでも書類に不備があると差し戻されてしまいます。
安く済ませたいなどよほどの理由がない限りは、このビザを選ばなくてもいいと思います。
一般ビザ取得の流れ
一般ビザを申請したい人のために、おおまかな流れを解説します。
まず、インド政府のINDIAN VISA ONLINEでオンライン申請をします。
入力済み申請書のPDFを印刷し、縦50mm×横50mmの写真を貼り付けて、必要書類とともに東京インド大使館か大阪インド総領事館に提出します。
東京インド大使館
大阪インド総領事館
詳しい申請方法は、詳細を解説した外部サイトを参考にしてください。
アライバルビザ
申請方法 | 到着した空港の申請書に記入してカウンターに提出する |
---|---|
料金 | 2,000ルピー(約3,600円) |
メリット |
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デメリット |
|
アライバルビザは到着時に現地の空港で発給してもらえるビザです。
特定の国のみ取得できるビザで、日本・韓国・アラブ首長国連邦が対象国です。
一般ビザより汎用性は落ちますが、日本で何も手続きせずに済む利点は大きいでしょう。
申請書の内容も一般ビザと同じなので、手続き自体はそんなに難しくありません。料金は日本円でも支払い可能です。
ただし、アライバルビザは対象3ヶ国のみを対象としているので、現地の空港係員にあまり周知されていません。
アライバルビザ発給カウンターにスタッフがいないなんてことも。
そのため、入国審査を抜けるのに時間がかかります。
また、問題があったときはとんぼ返りになる可能性がなくもないので、その点は心得ておく必要があるでしょう。
デリー空港のアライバルビザ発給カウンター
デリーのインディラ・ガンディー国際空港のアライバルビザ発給カウンターは、入国審査場の一番奥にあります。
入国審査場にあるeツーリストビザのカウンターの奥に「Visa on Arrival」と表記されている部屋がそれです。
カウンターでは通常の入国審査と同じように顔写真の撮影と両手の指紋採取があります。
なので、一通りの入国審査の流れを知っておくといいでしょう。
eツーリストビザ
申請方法 | インターネット上で申請してプリントアウトする |
---|---|
料金 | 25.62USドル(約3,600円) |
メリット |
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デメリット |
|
申請から発給まで全てオンラインで完結するのがeツーリストビザ。eTVとも呼ばれています。
手続きが手軽にできるのが最大のメリット。
自宅から申請・プリントアウトすればOK。忙しい旅行者にとっては最適な手続き方法です。
ただし、発給には最大72時間かかるので、出発の4日前までに手続きしないといけません。
また、支払いはクレジットカード(Visa・MasterCard・AMEX)のみです。
手続きはインド政府のe-VISA申請ページから行います。
入力に不備があると申請が却下されるので慎重に行いましょう。
詳しい申請方法は外部の解説サイトを参考にしてください。
インド eツーリストビザ オンライン申請、取得方法 パーフェクトガイド
写真の注意事項
インドビザの申請をするときは、写真の規定に注意しないといけません。
インドビザは写真の規定が非常に厳しいです。
一般ビザで申請するにしろeツーリストビザでアップロードするにしろ、撮影前に条件を確認しておきましょう。
インドビザで申請できる写真の条件
- サイズは縦50mm×横50mm(一般ビザ)
- 頭の先から顎の先まで映っており、頭部のサイズが25mm~35mm収まっている(一般ビザ)
- 解像度350×350以上で正方形のJPEGデータ(eツーリストビザ)
- ファイルサイズ10KB~1MB(eツーリストビザ)
- 6ヶ月以内に撮られたカラー写真
- 背景は白、もしくは無地で明るい色
- 顔が中央で正面を向いている(上向き、横向き、上目遣いはNG)
- 光が均一に当たって影がなく、フラッシュ反射や赤目になっていない
- フラッシュが眼鏡のレンズに反映されていない
写真に不備があると撮り直しになるので注意が必要です。
特に眼鏡のレンズに光が当たっていると、目が確認できず却下になってしまうケースがあります。
もし不安なら「カメラのキタムラ」などでプロに撮影してもらうのがいいでしょう。
ビザ申請代行業者を選ぶポイント
このように、インドビザの取得はちょっとハードルが高いです。
申請ページはもちろん英語ですし、少しでもミスがあるとまた一からやり直さないといけません。
出発間際で申請を却下されると、旅行に間に合わないなんてことも。
なので、インドビザの取得には代行業者を使った方が安全です。
HISやJTBなど大手旅行会社でもビザ取得の代行サービスはやっているので、そちらを利用するのもいいでしょう。
こんな感じで日本語で答えるだけだから、いちいち調べる手間もかかりません。
代行の料金は8,000~9,000円ぐらいが相場です。
5,000~6,000円でやってくれる格安の代行サービスもありますが、代行してくれるのは申請書提出と受給のみで、オンライン申請は自分でやらないといけません。
オンライン申請を自分でするなら、自分でeツーリストビザを取得するのとほとんど同じです。
なので、格安の代行サービスはあまり使う価値はないでしょう。
どうせ代行してもらうなら、申請から受給まで全ておまかせでやってくれる業者を選ぶのがポイントです。
出発まで時間がないときには便利なので、うまく活用してくださいね。
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