ハリドワールはリシケシへ行く観光客の多くが立ち寄る街です。
リシケシはヨガ好きの欧米人が多く訪れる「ヨガの聖地」なのに対して、ハリドワールはインド人の巡礼者が多く訪れる「ヒンドゥー教徒の聖地」です。
リシケシへの経由地として通り過ぎる人もいるかもしれませんが、ハリドワールの中心にはガンジス川が流れています。
ハリドワールのガンジス川は水がきれいで、「汚い」というイメージとは違うガンジス川が見られます。
デリーから近いので、日帰りでの観光も可能。
そんなハリドワールの見どころ・観光スポット・行き方・楽しみ方を紹介します。
ハリドワールってどんな街?
ハリドワールはヒマラヤ山脈から湧き出たガンジス川が平野部へ流れ出る場所にあり、ハリドワールという地名は「神の門」を意味します。
ヒンドゥー教徒が訪れ、沐浴で体を清めたり亡くなった方の骨をガンジス川に流したりお寺に納めたり、年中にぎわう街です。
シヴァ神のお祭り「マハーシヴァラトリ」が盛大に祝われることで有名で、お祭りの時期はさらにインド中から多くの人が訪れます。
お祭りの日程はインドの暦によって異なりますが、毎年2月中旬~3月中旬に行われています。
外国人観光客にとっては、きれいなガンジス川の水での沐浴も目的の一つでしょう。
ガンジス川での沐浴といえばバラナシが有名ですが、バラナシの水は汚くて日本人が入ると体調を壊すことがあります。
その点ハリドワールは上流にあるため、水がきれいで日本人でも沐浴が可能なんです。
バラナシのようにだます人が少ないのもいいところで、インドでは「ガンジス川を見にバラナシへ行く」と言うと「やめとけ、ハリドワールの方に行け」と言われるほどです。
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街の中心部やガート、駅付近はインド独特の混沌とした雰囲気ですが、街から外れると首都のデリーにはないのんびりとした空気が流れています。
なのでハリドワールは、デリーの喧騒に疲れてゆっくりと過ごしたい人にはとてもおすすめ!
なお、聖なる街のためにリシケシ同様、お酒は禁止されています(街の外に行くとバーやリゾートなどのアルコールを提供するお店があり、街中にも闇酒屋はありますが)。
見どころ・観光スポット
ハリドワールの見どころ・観光スポットを紹介します。
ヒンドゥー教の聖地ならではの神秘的な雰囲気を堪能しましょう。
ハリ・キ・パイリー
ハリ・キ・パイリーはガンジス川沿いのガート(沐浴場)です。毎日多くのヒンドゥー教徒が巡礼・沐浴に訪れます。
時期によっては川の流れが急で流されそうになるため(特に雨季)、安全用の鎖につかまりながら沐浴します。
なので流れが緩やかなバラナシとは「だいぶ雰囲気が違うな」と感じるでしょう。
インド人は基本的に男性は腰巻またはパンツのみ、女性は服を着たまま沐浴します。
聖なる川ですので、女性は回りや神様に失礼のないよう露出を控えて沐浴しましょう。
周囲には額にビンディ(ティッカともいい、赤や白の点)をいきなりつけてきて寄付を要求するおじさんもいます。
本来このビンディはお寺やお祈りの際にお坊さんに付けてもらうものなので、このような「なんちゃって宗教者」には近づかないか、きちんと断るようにしましょう。
マンサー・デーヴィー寺院
マンサー・デーヴィー寺院は山の上にあるハリドワールで一番有名なお寺です。
かなり観光地化されてはいますが、お寺からハリドワールの街を一望することもでき、時間があるならぜひ訪れたい場所です。
トレッキングルートで歩いて登ることも、ロープウェイで上ることも可能。
ロープウェイはハリ・キ・パイリーから徒歩で約5分ほどの場所から乗ることができます。
料金は往復で129ルピー(約232円)で、4月~10月は朝7時から、それ以外の時期は朝8時から運航しています。
ロープウェイを降りると寺院までの道には、神様へのお供え物を販売する店が所狭しと並んでいます。
昼間は暑くインド人観光客で混み合ってくるので、朝一のロープウェイでの訪問がおすすめです。
なお、寺院の中は撮影禁止ですのでご注意を。
モーティー・バザール
モーティー・バザールはハリドワールの中で一番有名なマーケットです。
年中、国内外からの観光客でにぎわっています(混んでいると言ったほうが正解かもしれません)。
アクセサリー・洋服・神様グッズ・スパイス・お花・ドライフルーツなど様々なお店やレストランがあり、とても色鮮やかな商店街です。
夜に行くとライトアップされており、非常にフォトジェニックになります。
せっかくなのでお土産にインドらしいブレスレットやイヤリング、神様の像やインド服などを買い物するのはいかがでしょうか。
アールティ
アールティとは日没時の祈りの儀式のことで、ハリドワールではハリ・キ・パイリーで毎日行われています。
アールティが始まるまでに多くの人がガートに集まるため、ガンジス川間近で見るには早め(日の入りの1時間前くらい)に場所取りするのがおすすめ。
みんなと一緒に祈りの歌を歌ったり、手を合わせたり目を閉じて瞑想したり、好きなスタイルで儀式を楽しめます。
日本では味わうことのできない、にぎやかで神秘的なお祈り体験ができるでしょう。
ハリドワールへの行き方
ハリドワールはデリーの北東約200km、リシケシと同じウッタラカンド州にあります。
ハリドワールはデリーからリシケシへ移動する際、必ず通過する街です。
そのためリシケシ行きのツアーの多くにはハリドワール観光が組み込まれています。
リシケシにヨガをしに行く途中でハリドワールに寄るのが、最も効率的でしょう。
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デリーからハリドワールへの行き方は、鉄道かバス・車が一般的です。
鉄道はシャタブディ・エクスプレスという特急列車がデリー~ハリドワール間を約4時間で結んでいます。
バスはデリーからの直行バスが1時間に1~2便あり、所要時間は約7時間です。
車をチャーターした場合はバスより少し早く、約6時間で着きます。
飛行機の場合はリシケシの北にある街、デヘラードゥーンのジョリー・グラント空港が最寄りになります。
ジョリー・グラント空港からハリドワールまでは、車やバスで約1~1.5時間です。
ジョリー・グラント空港
ハリドワールの歩き方・ホテル事情
ハリドワールの中心地は、ガンジス川にあるガートのハリ・キ・パイリーです。
小さな街のため日帰りで観光してもいいし、1日滞在すればゆっくりと見て回れます。
一日のモデルコースとしては、朝一のロープウェイでマンサー・デーヴィー寺院を観光。
下りてきた後はモーティー・バザールをぶらぶらしながら、ローカルレストランで昼食。
午後はホテルでゆっくり休憩し、夕方にハリ・キ・パイリーでアールティを眺めるのが王道の歩き方でしょう。
また、ガートから少し上流に行ったところ(オートリキシャやタクシーで15分)にはDev Sanskriti Vishwavidyalayaという街で有名な大学があります。
広大な庭を持つキャンパスで、ヨガ専科が学べるコースもあるこの大学。
きれいな建物なので、「入学の相談に来た」等セキュリティの方に伝えて、キャンパス内を少し散歩するのもおすすめです。
ホテルはハリ・キ・パイリーの近くにたくさんあります。
ブティックホテルレベルだと1泊Rs2,000~4,000(約3,600~7,200円)ほど。3~4ツ星レベルだとRs10,000(約18,000円)前後します。
ガートの近くではなく少し離れた場所なら、4~5ツ星レベルでもRs4,000~7,000(約7,200~12,600円)で泊まれます。
安宿は駅前のジャッサ・ラム・ロード(Jassa Ram Rd.)に集中しており、こちらはRs1,500(約2,700円)前後で泊まれます。
ただしインド中から巡礼者が訪れる街のため、ホテルの料金は総じて高めと考えておいた方がいいでしょう。
リシケシへの通過地点と捉えがちなハリドワールですが、実はとても見ごたえのある街です。
ぜひ訪れて神秘的な雰囲気を味わってくださいね!
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