ムンバイはインド西部にあるインド最大の都市です。
街には高層ビルが立ち並び、経済や文化の中心地として発展を遂げています。
ムンバイは世界第9位の人口を誇る国際都市だけあって、国際色豊かな最先端のインドと触れ合うことができます。
ここでは、ムンバイの見どころや観光スポットを詳しく紹介します!
ムンバイへの行き方、おすすめスポット、観光モデルコース、現地オプショナルツアーなど、実際の旅で役立つ情報を教えますね。
ムンバイってどんな街?
ムンバイはかつてボンベイと呼ばれ、イギリスの植民地として発展してきた歴史を持っています。
現在では首都のデリーを上回る大都会で、金融・ビジネスの拠点として日本の企業も多く進出しています。
そのため街の雰囲気は非常に国際的。オシャレなレストランや最新のファッションに身を包んだ人々など、他の都市にはない洗練されたインドを見ることができます。
とはいえ格差もすさまじく、映画「スラムドッグミリオネア」ではムンバイのスラム街が描かれました。
高層ビル群の中に点在するスラム街は、インドの強烈な格差社会を象徴しているのではないでしょうか。
こういった新旧入り混じった独特の雰囲気が味わえるのもムンバイの魅力ですね。
旅行者にとっては、ムンバイは南インドを旅するときの拠点としても利用されます。
デリーほど治安が悪くなく、初めてインドを訪れる人でもわりとすんなり溶け込めますよ。
ムンバイの治安
インドの金融街であるムンバイは、他の都市と比べると治安は比較的良好です。
現代的なファッションに身を包んだインド人を多く目にし、外国人でも安全に過ごせます。
ただ、観光地では観光客を狙ったスリなどがいるので、手荷物やスマホの管理は十分気をつけましょう。暗い夜道も避けた方が無難です。
また、2008年に起きた同時多発テロ以降大きなテロは起きてませんが、かつてテロの舞台となった街なのでニュースはまめにチェックしておきましょう。
見どころ・観光スポット
ムンバイの見どころ・観光スポットを紹介します。
ムンバイにある世界遺産はチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅とエレファンタ島の石窟群の2つ。
そのほかにも雄大にそびえ立つインド門や、市内最大の屋外洗濯場であるドービーガートも見逃せません。
イギリス植民地時代のコロニアル建築を眺めながら、国際的な雰囲気を堪能して回りましょう!
インド門
インド門は国内外の旅行者がムンバイを観光する際は絶対訪れる、人気の観光スポットです。
1911年にジョージ5世とメアリー王妃のインド訪問を記念して建てられ、1924年に完成しました。
アラビア海に面するその姿は「ムンバイのタージマハル」とも呼ばれ、いつも観光客や物売りでにぎわっています。
インド門周辺ではみやげ物売りが多数声をかけてくるので、購入する気がない場合はあまり応対しないほうが無難です(いったん返答するとしつこく営業されます)。
また、写真撮影に夢中になるあまりひったくりに合う可能性も高いので、カバンは必ず閉めておきましょう。
タージマハルホテル
インド門の向かいには五つ星ホテルのタージマハルホテルがあります。
正式名称は「タージマハルパレス」ですが、一般的には「タージマハルホテル」で通じます。
ムンバイの資本家であるジャムセットジ・タタが白人専用のホテルで入場を断られたことに怒って、インド人の手で作られたホテルと言われています。2008年には「ムンバイ同時多発テロ」の標的にもなりました。
世界中のVIPが集うタージマハルホテルは、ムンバイの観光スポットにもなっています。
バックパッカーだとさすがに宿泊するには高すぎますが、ロビーやレストランへ入ることは可能。
中には高級レストランやカフェ・バーがあるので、休憩がてら優雅にランチやコーヒーをいただくこともできます。
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(通称CST駅)はコロニアル建築の代表的な建物で、世界遺産にも登録されています。
現在も多くの人が日常的に利用するターミナル駅で、毎日たくさんの列車・乗客が行き交います。
2008年ムンバイ同時多発テロの現場の一つで、よく見ると駅の柱などに銃跡が残っていたりもします。
映画「スラムドッグミリオネア」のエンディングシーンもこの駅で撮影されました。
駅の中はインド各地にある主要駅と変わらずごみごみしていますが、少し離れた場所からの優雅な外観は一見の価値ありで、青空が見える日はインスタ映え間違いなしです。
ムンバイの街でよく見る黒と黄色の伝統的なタクシーも、駅前で見ると風情を感じます。
マリンドライブ
マリンドライブはアラビア海に面して弧を描くように整備された散歩道です。
レストランや高級住宅が立ち並び、市民の憩いの場となっています。
特に夕方から夜にかけては非常にロマンチック。アラビア海に沈む夕日を見ながらまったり過ごせます。
夜には街灯がライトアップされ、きらめく夜景は「女王のネックレス」とも呼ばれています。
マニ・バワン(ガンジー博物館)
マニ・バワン(ガンジー博物館)は、マハトマ・ガンジーがムンバイでの滞在先として使用していた邸宅で、現在は博物館となっています。
ガンジーの関連書籍を所蔵する図書館と、彼の写真や遺品の展示を見ることができます。
ガンジーがヒトラーへ宛てた手紙などを見ると、彼の偉大な功績を間近に感じられます。
周辺は住宅街で少し分かりにくい場所にあるので、タクシーやオートリキシャを使って行くといいでしょう。
マニ・バワン(ガンジー博物館)
- 定休日
- 無休
- 入場料
- 20ルピー(約36円)
ドービーガート
ドービーガートはムンバイ市内最大の屋外洗濯場です。
ドービーとはヒンディー語で「洗濯する人」の意味で、「ドービーガート」は洗濯場を表します。
今でも田舎ではドービーが洗濯をしに各家庭を訪れたり、インド各地にあるドービーガートでまとめて洗濯されたりしています。
ムンバイのマハラクシミ駅近くにあるドービーガートは、その大きさから観光地としても非常に有名です。
昔と違い洗濯機や乾燥機などの機械も使うドービーもいますが、ところ狭しと干されているベッドシーツやシャツなどの洗濯物風景は圧巻です。
見学のしかた
ドービーガートの見学は、洗濯物があちこちに干されている様子を見るなら午前中に行くのがおすすめです。
ドービーガートの様子を上から見るだけなら、特に入場料やチップを払う必要はありません。
中に入るのに入場料は必要ありませんが、ガイドと一緒に行くか旅行会社が運営する見学ツアーで入るのをおすすめします。
入口の前に多数の「自称ガイド」がいるので、彼らにチップを払って案内してもらうことが可能です。
ガイドの料金は交渉次第で、200~300ルピー(約360~540円)ほどが相場と言われています。外国人の場合は500ルピー(約900円)ほど支払うと、お互い気持ちよく見学できるかと思います。
エレファンタ島
エレファンタ島はムンバイ湾にある島で、ムンバイでは外せない観光スポット。
世界遺産にも登録されており、島の中にはインドの三大神の一人シヴァ神が祀られている石窟寺院があります。
石窟寺院へは階段を上っていきますが、両側に洋服や工芸品などいろんなお店が出ており、道中はとても楽しいです。
石窟寺院内ではさまざまなシヴァ神が彫刻されていて、なかでも「踊るシヴァ神」や「3つの顔を持つシヴァ神」などが有名です。
行き方と入場料
エレファンタ島へはインド門の裏の乗船場から船に乗って行きます。
エレファンタ島行きの始発は9:00、復路の最終便は17:30。料金は一等が往復260ルピー(約468円)、二等が往復165ルピー(約297円)です。
所要時間は約1時間。船はピーク時には10分間隔で出航しています。月曜日は閉まっているのでご注意ください。
石窟寺院には別途入場料が必要で、外国人は600ルピー(約1,080円)と島のゲートで入島税10ルピー(約18円)を払います。
ハッジ・アリー廟
ハッジ・アリー廟はイスラムの聖者ハッジ・アリー・シャー・ブハーリーを祀ったイスラム教の聖地です。
彼はメッカへの巡礼中にムンバイ沖で亡くなったとされ、この地にはハッジ・アリーの帽子だけが流れ着いたという伝説が残されています。
まるで海に浮かんでいるような建物へは、海の中の一本道を渡っていきます。
ハッジ・アリー廟から見るムンバイの景色は抜群で、ここから見えるオフィスビル群は一見の価値があります。
ムンバイへの行き方
ムンバイはアラビア海に面したインド西部の街。首都デリーから約1,140km離れた場所にあります。
ムンバイへの行き方は、基本的には飛行機か鉄道になります。
ムンバイの空港はインド各地を結ぶハブ空港としても機能しており、インド国内からも日本からもさまざまな方法でアクセスが可能です。
ムンバイを拠点にすると、世界遺産の石窟寺院があるエローラとアジャンターを一緒に観光することができます。
ムンバイからアウランガーバードへ移動して一泊し、エローラとアジャンターを回るルートを組むといいでしょう。
ただし、ムンバイをはじめとする南インド行きのパックツアーは数が少なく、あまり良いスケジュールのものが出回っていません。
なのでムンバイを拠点に旅行するなら、航空券とホテルを自分で手配する個人旅行(ダイナミックパッケージ)で行くのがいいでしょう。
航空券+ホテルで予約するなら、エクスペディアでオリジナルプランを作るのをおすすめします。
エクスペディアなら、航空機の出発時間からホテルの部屋まで思い通りのプランが作れます。
航空券+ホテルをセットで取れば、ホテル代が最大全額OFFにもなるのもうれしいところ。
ムンバイを中心に旅行するときは、まずエクスペディアでツアーを見積もってみるのがいいでしょう。
飛行機
ムンバイへは全日空が直行便で週3便、東京・成田から約10時間のフライトで就航しています。
経由便ではエア・インディアが東京・成田からデリー経由で週4便就航しています。こちらの所要時間は約13時間半です。
ほかにもタイ国際航空がバンコク乗り継ぎ、シンガポール航空がシンガポール乗り継ぎでムンバイ行きの便を就航しています。
国内線ではデリー~ムンバイ間でエア・インディアが毎日11便、他社では毎日50便程度が運航しています。所要時間は約2時間。
このほかにも多数のLCCが発着しています。
チェンナイ・ベンガルール・ジャイプール・バラナシなど各都市行きの便が頻繁に出ているので、ムンバイから国内のあるゆる都市へ移動できます。
インドの航空券を安く購入する方法は、下記の記事を参考にしてください。
ムンバイ空港から市内への行き方
ムンバイの空港は市内から26km離れた場所にあるチャトラパティ・シヴァージー国際空港です。
チャトラパティ・シヴァージー国際空港は国際線と国内線でターミナルが分かれており、2つのターミナルは約4km離れています。
国際線はすべて国際線ターミナル(T2)から発着していますが、国内線は国内線ターミナル(T1)からも発着しているので、行き間違えないようにしましょう。
なお、国内線ターミナルは旧名称で「サンタクルス空港」と呼ばれることもあります。
2つのターミナル間では、無料のシャトルバスが随時運行しています。
チャトラパティ・シヴァージー国際空港
空港から市内への行き方は、プリペイドタクシーかオートリキシャを使う方法が一般的です。
インド門のあるコラバ地区へはプリペイドタクシーで1~2時間ほど。料金は1,600ルピー(約2,880円)前後が相場です。
鉄道で行くこともでき、国際線ターミナルならアンデリー駅、国内線ターミナルならサンタクルズ駅から市内のチャーチゲート駅まで郊外列車が出ています。
ただし空港から最寄り駅まではタクシーかオートリキシャで移動しないといけないので、便利とは言えません。
初めて入国するときは安全のためにもなるべく旅行会社やホテルの送迎を利用した方がいいでしょう。
オプショナルツアーで空港送迎のみを頼むこともできるので、上手に活用してください。
鉄道
ムンバイへの鉄道は、デリーからだと特急のラージダーニー・エキスプレスが1日1便運行しています。所要時間は約15時間半。
急行は1日4~6便運行しており、所要時間は20~31時間です。
そのほかにチェンナイ・コルカタなどインドの各都市からも列車が乗り入れています。
ムンバイ観光モデルコース
ムンバイはゆっくり観光するなら1泊2日がおすすめです。
1日目はドービーガートやチャトラパティ・シヴァーシー・ターミナス駅など市内を中心に回り、2日目はエレファンタ島観光にあてるといいでしょう。
ムンバイ観光モデルコース
【1日目】
- 09:00 ドービーガート見学
- 10:00 マニ・バワン(ガンジー博物館)見学
- 12:00 チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅見学
- 12:30 駅近くのレストラン/カフェ/屋台でランチ
- 14:00 建物も庭も美しいチャトラパティ・シバジ・マハラジ博物館(旧プリンス・オブ・ウェールズ博物館)見学
- 16:00 タージマハルホテルでカフェ/ホテル裏のスタバでカフェ
- 17:00 ちょっと涼しくなったところで、インド門見学&マリンドライブ(インド門前ビーチ)散歩
- 18:00 マリンドライブ沿いのホテルにチェックイン
【2日目】
- 09:00 フェリーでエレファンタ島へ
- 10:00 エレファンタ島観光
- 12:00 フェリーでインド門へ
- 13:00 タージマハルホテルまたはインド門周辺レストランでランチ(エレファンタ島内でも食事可能です)
観光客が最もよく訪れるのが、インド門のあるコラバ地区です。ここにはタージマハルホテルや、エレファンタ島への乗船場もあります。
そしてコラバ地区の北側にはフォート地区があり、ここにはチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅とチャーチゲート駅があります。インド各地からの列車はこのどちらかの駅に到着します。
ムンバイ観光地図
市内の移動はタクシー配車アプリが充実しており、ウーバーや地場大手Ola(オラ)のタクシーがあちこちで乗れます。
アプリではオートリキシャも選択でき、料金交渉の必要がないのでぼられる心配もありません。
その都度利用するのも半日(Rs849~)や1日(Rs1,649~)単位でチャーターするのも、旅行会社で手配するより断然お得です。
ウーバーやOlaが使えない場合は、オートリキシャで基本的にどこでも移動できます。
ただし、中心部のコラバ地区やフォート地区へはオートリキシャの乗り入れが禁止されているので注意してください。
滞在エリア
ムンバイで宿泊するなら、インド門近くかマリンドライブ沿いのホテルに泊まると快適な一日を過ごせます。
インド門周辺はレストラン・カフェ・バー・雑貨店などが多数あり、ブラブラと街歩きを楽しめます。お店も庶民派レストランから高級店まで種類豊富です。
空港周辺にもレストランは多数ありますが、一ヶ所に集中していないのでちょっと使いにくいんですね。
なので、「マリンドライブ沿いに宿泊して、食事・ショッピングはインド門周辺でする」というプランがベストです。
ムンバイのホテル 便利な宿泊エリアと高級&格安おすすめホテル8選
食事は地元の人が通う庶民派レストランだと1品70ルピー(約126円)ぐらいから食べられ、こぎれいな店だと二人で1,200~3,000ルピー(約2,160~8,100円)で食べられます(アルコール除く)。
他のインドの都市と比べるとムンバイは物価が高く、高級レストランや5ツ星ホテルのレストランになると一人あたり3,000~10,000ルピー(約5,400~18,000円)ほどかかることもあります。
ほとんどのレストラン情報はインドのレストランガイドZOMATOで調べることが可能です。
メニューや料金がしっかり掲載されているので、不安な場合はレストランに入る前にZOMATOで調べるといいでしょう。
ムンバイは国際色豊かな街なので、インド料理以外の各国料理を味わうのもおすすめですよ。
オプショナルツアー
パックツアーが少ないムンバイでは、オプショナルツアーを利用すると効率的に観光が楽しめます。
個人では行きにくいスラム街を訪問するツアーや、エレファンタ島の半日観光など、ガイドがいるからこそ安全に楽しめるツアーがあります。
ムンバイでのオプショナルツアーは、VELTRAが魅力的なツアーをそろえています。
VELTRAには市内観光だけでなく、ムンバイ発でエローラとアジャンターを1泊2日で回るツアーもあります。
ムンバイからアウランガーバードで1泊してエローラとアジャンターを見て回れば、エレファンタ島・エローラ・アジャンターという3つの世界遺産を制覇できますよ。
オプショナルツアーを使えば西インドを効率的に周遊できるので、うまく活用してください。
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